子供が小学校の就学前検診に引っかかるのではと心配なさっている方はいませんか?
我が家の上の子も発達障害の疑いがあると言われ障害児通所施設(療育)に通っていたので心配でしたが、実際には何も問題ないと言われました。
ただ、同じように発達障害の疑いがあるお友達で、事前に就学相談を受けてから就学前健診に臨んだ子もいます。
今回は 就学前検診の知能検査などに発達障害で引っかかるのではと心配なお母さんに、就学前健診で引っかかるケースや就学相談を勧められるケース、そうした場合にどうしたらいいかについてまとめます。
就学前健診で引っかかるケースって?
就学前検診で引っかかるケースは、先生との面談での受け答えがちゃんとできなかった場合が多いです。
人見知りで初対面の先生に質問されて答えられなかったとか、緊張してしまって言われたことをうまくできなかったという場合です。
都内23区在住の我が家の場合は、面談のときにはそれぞれ個別に先生と母子が1組入れるように区切られたスペースで行われていましたが、これも自治体によって異なります。
オープンスペースで行われている場合は、隣で面談している先生の声が大きくて聞こえなかったとか、他の子がやってることに気を取られたなどといったことも起こりやすくなります。
専門医の診察でいくつか並んだりして疲れたところでの面談となると、集中力が途切れたりということもありますしね。
再検査の場合は個室でじっくり検査をしていただけるそうなので、お子さんも集中して取り組めますよ。
ドキドキして再検査に足を運んでも問題なしというケースも多いですし、もし再検査と言われても警戒せずに足を運ぶようにしてくださいね。
就学前健診のときに発達障害の疑いがある場合はどうする?
就学前健診のときにすでに発達障害の疑いがある場合、就学前健診の面談時に知らせるかどうかですが、ご家庭の判断によってケースバイケースのようです。
我が家の上の子の場合は3歳児健診で多動(ADHD)の疑いがあると言われ、2ヶ月に1回の障害児通所施設(療育)への個別相談に足を運んでいたのですが、その旨正直に伝えて就学前健診を受けています。
というのは、我が家の場合には療育に通うようになったときから『程度としては軽いので、多分普通級に通える』と言われており、年長になった4月にも療育の先生にその旨確認していたから。
小学校にも本人の個性や傾向を伝えておくことで普通級に通う上で必要なサポートを受けられるようにした方が本人のためになると思っていたためです。
うちの子が通っていた区の障害児通所施設(療育)では、活動の申し送り書も学校に送るかどうかを選ぶことができましたが、同様に申し送り書も作っていただき学校にお渡ししています。
ちなみに、療育に週1回ペースで通っていたお友達の場合は、年長になった段階で就学相談を受けるよう療育で勧められたと言っていました。
就学相談を勧められた場合はどうする?
就学相談を勧められた=支援級ではない
就学相談を勧められた場合は、普通級だけでなく特別な支援が必要であると判断されているということです。
特別な支援が必ずしも支援級や特別支援学校を指すわけではなく、情緒支援学級や通級といった選択肢も含まれています。
就学相談の内容は自治体によりますが、我が家と同じ区在住の友達は面談の後に知能検査(WISC™-IV)を受けるよう言われ、結果が出た後に親子面接があったそう。
結果的にWISC™-IVの数値が正常の範囲内ということで、普通級という判断があったそうです。
就学相談を勧められたからと言って必ずしも支援級への入学を勧められるわけではないということです。
ただ、最終的に支援級にするか普通級にするかは保護者の判断に委ねられる場合が多いとされているものの、就学相談を受けて支援級と言われた場合に普通級を希望しても難しい地域もあるそうです。
そのため、普通級に通わせたいから就学相談を受けないというケースもあるそう。
こうした現状を聞くと『普通級に通わせたいから就学相談を受けたくない』と思う方もいるかもしれません。
ですが、就学相談を受けずに普通級に入学した場合、子供の状態を学校に把握してもらえず適切な支援が受けられない可能性があるので、就学相談を受けたほうがいいと個人的には思います。
実際に、普通級に在籍しながら通級や情緒支援学級などを併用している子はクラスにもいますし、うちの子も入学後に必要であれば取り入れていきましょうと言われていました。
早めに支援を受けることが子供の助けになることも多いですし、学校での様子を一番見てくださるのはやはり先生です。
先生にそのタイミングを逃さないでいただくためにも、現在の状況を知っていただくことは大事だと思いますよ。
支援級に在籍することになっても普通級との交流が盛んという場合もありますし、普通級に転学したり状況を見て支援級に戻したりを丁寧にしてくださる学校もあります。
自治体によって運用が異なる現状があるようです。
支援級の基準も自治体によって異なる
ちなみに、支援級へ入学・転学できる基準も自治体によって異なるようです。
わたしが住んでいるのとは別の23区に住んでいる友達の話です。
元々知的に普通級ギリギリで配慮が必要とされていた友達の子が高学年になり、クラスで学級崩壊が起きたため、子供への配慮が行き届かなくなったそう。
勉強ができないことが心配になり支援級への転学を希望したらすぐ転学できたそうで、普通級にいたときより丁寧に教えていただけるようになったと言っていました。
うちの子も普通級入学後に学校生活に不安を覚え、区の相談施設に相談してWISC™-IVを受けたところ、4つの項目の凹凸が30以上ですが総合IQは100超(平均以上)でした。
そのため、将来もし先の友達のようなケースがあった場合に支援級への転学は可能か質問したところ、先々このIQでは支援級への転学は認められないと区の担当者の方に言われています。
先の友達は
『うちの区の場合は凹凸がある=支援が必要ということで支援級への転学が認められると思う、そもそもうちの子はWISC™-IVは受けていない』
と言っていました。
WISC™-IVの数値を重視せず、子供の状態や保護者からの申し出で支援級に行けるということです。
このことからも、自治体によって支援級の考え方が異なるということがわかります。
お住まいの自治体の支援状況については、自治体のホームページを確認したり、実際に自治体の窓口に相談してみるのが確実です。
お子さんの現状を踏まえ、自治体の支援状況を知ることで、お子さんによりよい環境で学んでもらえるように環境を整えていきましょう。
まとめ
就学前健診で引っかかるケースがどのような場合か、発達障害の疑いがある場合は面談時に伝えるかどうか、就学相談を勧められた場合はどうするかについてまとめました。
就学前健診で引っかかるケースは、面談時に先生との受け答えがうまくできなかった場合が多いようです。
就学前健診の面談では緊張してしまったり、隣の面談の声でよく聞こえなかったりというケースもあります。
再検査ですんなり問題なしと言われることも多いので、もし再検査と言われても臆することなく足を運んでみてくださいね。
また、就学前健診を受ける段階で発達障害の疑いがある場合、学校に知らせるかどうかは保護者の判断によりケースバイケースのようです。
うちの子の場合は、小学校で必要な支援を受けられるほうが本人のためと思ってお伝えし、通所施設の申し送り書も同様の考えでお渡ししています。
あくまで我が家の考え方ですが、必要な情報をお伝えすることで子供に合った支援を受けられると思うので、参考になさってみてくださいね。
なお、療育で就学相談を勧められた場合、普通級だけでなく通級や情緒支援学級の併用や、支援級や特別支援学校といった選択肢も視野にと考えられているということです。
必ずしも支援級にというわけではないのですが、お住まいの自治体によって就学相談で支援級を勧められると普通級に行けない地域などでは就学相談に行かないという方もいるそう。
これも子供の現状を知ってよりよい支援をという考えからのものですから、できれば受けたほうが望ましいと思います。
お住まいの地域によって支援体制は異なりますので、自治体の窓口でどのような体制を敷かれているのかということを確認したうえで対処を考えるのがいいのではないでしょうか。
その後、うちの子は片付けが苦手などの特性が同じクラスの子にバカにされたりといったお友達トラブルに繋がり、通級利用することになりました。
入学後に通級利用することになったときの手続きについて、我が子の経験などを交えつつこちらの記事にまとめています。
発達障害グレーゾーンの場合、知能検査の結果などによって公的な支援を受けられることもあります。
実際に我が子が受けている支援や支援を受けられる条件、実際に困難を抱えていることを裏付ける知能検査を早く受けられる方法などについても、こちらの記事にまとめています。
なお、発達障害の検査で我が子が受けた検査についてはこちらの記事にまとめていますので、あわせて参考にしていただけるとうれしいです。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
お読みいただきましてありがとうございました。